« 「要は」はたいていの場合要していない | Main | やめた方が良いんじゃないか »

その後の作文問題

楽天的?ホームページ by takayan - 千葉県立高校の入試問題で騒ぎが……

 を見て、問題とその採点基準の載っているリンク先を読む。

 ふむふむ、なるほどねぇ。
こりゃ普通の試験の問題とは随分違うな。良い問題じゃないか?
というのは変わんないです。

 自分がこの問題に取り組む際に、気をつける(と言うより
引っかかったりつまずくであろう)箇所としてはこんな感じ。

・「説明をする」と言う行為について
 なにか物が置いてある。「それ、どんなものか説明して下さい。」
 なんだかアナウンサーの試験にありそうな内容だが、「ある事柄を
 人に伝える」というのは慣れていないと結構大変だよな、と思う。
 これは経験値を増やすしかないのではないか。

 説明というのはすごく難しい。

 相手の知識(説明する物に対する理解度)はどのくらいか、
 自分はどうか。説明の結果(解答、答え)を求めているのか、
 理解の手助けをして欲しいのか。相手が聞き取りやすい
 会話のスピードはどのくらいか、そのスピードで自分の思考は
 きちんと行えるか。などなどなど。

 こんな話を一瞬一瞬で判断し、話していかなければならない。
 ただこれ、個人的には楽しい作業だと思っているので、
 そう思えない人には相当つらい事になるでしょう。それが問題か。
 (私は説明好きだが、だからといって私の説明がうまいとは限らないし、
 説明される側が嬉しいとも限らないのも問題をややこしくする要因)

・文字数制限について
 試験だと当たり前に出てきますし、雑誌などの場合いかに
 まとめるかは技量の基準になってくる「何文字以内」ですが、
 これはちょっと問題じゃないかな、と個人的に思います。

 上のような実際の場面では、「説明を簡潔に行う」、つまり
 「時間を短くする」必要はありますが、文字数や単語数を
 少なくしよう、等と言う事は考えていないはずです。

 まして、句読点やかっこなど、本来適切に使わないと
 「文章が理解しにくくなる」=「人に伝わらない」説明になって
 しまうので、あえて制限をかけるのであれば「何文字以上」
 「何行以上」あるいは、「何分以内(対面して説明させる)」
 なんて制限の方がよいのではないか、と思います。

・相手への配慮について
 これも難しい。「急な上り坂があって大変ですが」なんて言うと
 「わざわざありがとう。」と言う人もいるだろうが「老人と思って
 バカにして」と言う人もいるかもしれない。

 極論だが相手が説明をきちんと理解してくれるか自信が無く、
 自分がきちんと説明する自信も無いのであれば、「公民館まで
 (一緒について行って)ご案内しましょうか?」と言うだけでも
 実際には正解になる気がする。

 「配慮をした」からといって「それが適切」とは限らないのだ。
 だから人と接するのは難しいし、面白くもある。

 イヤほんとこれ、面白い問題だね。正直自分が高校受験の
時に出されたら頭抱えたかもしれないが、でもこんな勉強なら
したかったぞ、きっと。

|

« 「要は」はたいていの場合要していない | Main | やめた方が良いんじゃないか »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference その後の作文問題:

« 「要は」はたいていの場合要していない | Main | やめた方が良いんじゃないか »