これが「郵政民営化」の効果なら
噂レベルでは話があった物の、実際には10/1の開始まで
目立った事前予告がほとんど無かった「ゆうパックリニューアル」。
リニューアル、と言う割に不評を聞くので、実際にどんな物なのか
確認してみました。
・従量制からサイズ制へ
これ、単純に値上げのケースが多くなりそうに思います。
確かにある程度以上(体積の割に)重い物であれば安くなる
可能性はありますが、たいていの場合壊れないようにクッション
(緩衝材)を入れたりする事を考えても、(体積の割に)軽い
物の方が多いのではないでしょうか。
などとややこしい事を考えなくても、「以前の料金表には
2000円以上かかる配送料はなかった」というだけで
値上げか否かは十分理解出来るように思います。
・配達区分の細分化
重量制を止める理由として「重さを量らなくても良い」みたいな事を
あげていましたが、メジャーが必要ならそんなに変わらないように
思います。また、配達料金の設定に対する区分が以前より細分化
されていて、たとえば私の地元長野県から兵庫県に送る場合などは
同一区分ではなくなっている(前の区分よりも値段が上がっている)
とか、ややこしい事この上ないです。
・ゆうパックカード廃止
廃止そのものは事業として提供元が選択する訳ですから、
廃止という選択肢があって良いとは思います。ただ、新規発行を
いきなり10/1付けで無くすとか、ちょっと事前アナウンスに
欠けるように思います。
・価格設定全般を見て
複数口割引や同一あて先割引、月又は同時に10個以上出した
場合への割引などを見ても「利用する人へよりサービス」の傾向が
強まったように感じます。持ち込みに対して\100割引(逆に自宅へ
集荷は以前よりほぼ値上げ)等と合わせても少し露骨にすら
思います。
民間企業の場合、「利益追求」は至上命題、最も基本であるのは
間違いありません。そこを否定する事も出来ないでしょう。
ただ、それと同じくらい民間企業には「顧客第一主義」が今の時代
には求められているはずです。今回のゆうパックのリニューアルに
ついては「利益追求」の姿勢は個々彼処に感じられましたが、
周知期間をおかずいきなり発表、実施するなど「顧客第一」の姿勢には
欠けている、厳しく言えば「全く顧客の事なんて考えていない」ように
思えてなりません。
財政投融資や特定郵便局長など、郵政の抱えるいろいろな問題点
などは本来、郵政民営化をするしないにかかわらず解決すべき問題の
はず。それがきちんと解決されないうちにこういった形で公共性の
あるはずのサービスについてまで「民営化=利益追求」が為されるなら、
ぜひとも「郵政民営化」なんて止めてもらいたい。
そんな事を思います。
The comments to this entry are closed.
Comments