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戦力外通告


 『戦力外通告』、プロ野球の世界ではよく聞く言葉ですが、実際の社会ではどうでしょうか。

 古い表現としては「肩たたき」でしょうか。ただ、この言葉だと

もうずいぶん歳をとっているのに一向にうだつが上がらないサラリーマン
(窓際族、なんて言葉もありました)が後ろからポンポン

 なんてイメージがあります。では、今、現代の実際はどうなのでしょうか。

 そもそも『窓際族』という言葉自体今では聞かなくなりました。
昔ならともかく、今の企業でたとえ窓際でろくに仕事も与えずにいても
養っていられるような余裕がなくなった、というのもあるのかも知れません。
また、下手にそのような事をするとかえって訴えられる事もあるのですから
それも聞かなくなった要素かもしれません。

 なら、こんな話はなくなったのか。

 そうでは無いようです。実は図らずも最近上司から「身の振りかたを考えろ」
「辞めてもらっても構わない」みたいな事を言われたと複数の人から
話を聞く機会がありました。

 冷静に考えるとこれっていろいろと引っかかるような気もするのですが、
それ以前に疑問点があります。


・それまでにそんな話をしてきたのか

 『肩たたき』の例のように決して能力の劣っている部下の側に責任が無いとは
 言えないまでも、ある日突然宣告される、そんなケースが多いようです。
 では、それまでに劣った能力をどうやったら改善できるか、どうやって
 自己を向上させていくか。それを一緒になって考えたのでしょうか。

 「おまえが考えろ、おまえの仕事だ」というのは簡単で、正論に聞こえます。
 ですが、「能力」の基準を明確に提示されている例がほとんど無い以上、
 何をどうしたら良いのかわからない、のが本音ではないでしょうか。

・なにが劣っているのか、どう劣っているのか

 考えれば驚きですが、明確に「この能力がこれだけ足りない」といった説明を
 受けることは無いようです。「おまえは能力が足りない」とだけ言う。

 おれのなにが劣っている?!

 偽らざる気持ちではないか、話を聞いていて、そう思います。

・言い方もなんとかなら無いのか

 「なにか他にやりたい事があるならそれをやったらどうだ」
 「別に辞めたいならやめてもらって構わない」こんな事を言われたそうです。

 会社の方針として、より適切な人材に適切な部署について欲しい、
 そんな考え方が本当は根底にあるのかも知れません。でも、だったらこんな事を
 言われて、果たして新しい場所で働こう、そんな気力が出てくる物なの
 でしょうか。

 「今までの経験を他の部署で活かして欲しい、という話が会社で出ている。」
 「今の仕事を基盤、基礎として、新しくやってみたい仕事は無いか。」

 こんな言い方をするだけでも印象はまったく違うのではないでしょうか。
 なぜ相手に気を遣わないといけないんだ、なんていう意見もあるのですが、
 私からしたら「気を遣ったらなにか損でもするのか?」と聞いてみたいものです。

 実力社会、能力主義というのはあくまで「正当な評価を基に適切に評価する」
事であって、たとえ能力が劣っている者であったとしても「何をしても構わない」
などというものではないはずです。

 それともいつのまにか日本は、「劣っている者は殴っても構わない」
そんな弱者の痛みなど見向きもしない社会になってしまったのでしょうか。

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