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WinnyにはWinnyを


 私の知人に、極端な意見の持ち主がいます。

「なんだよまた情報漏れかよ。
 これだからコンピューターとか信用できねぇんだ。」

 コンピューターが、というより使っている人の問題ですね。

「そうなのか?!」

 たしかにWinnyのプログラム側にも不備はありますが、
今となっては作者が修正できない、関与を禁止されている
とかでいわば『手負い』の状態です。
手負いの相手に大活躍期待しちゃダメでしょう。

「ところでよ、パソコンとかいじらねぇオレでも知ってるくらいだ、
 使っているやつはヤバイって事ぐらいわかってるんだろ?
 なのになんで使うんだよ?」

 音楽や映画などを無料で手に入れたり、いかがわしい内容の動画を
手に入れたいとか基本的には『ヤバイのわかってるけど使いたい』
って事らしいです。私は使った事無いのでたぶん、ですけど。

 個人的には今時Winnyやってる人の中にはむしろ「個人情報とか
企業情報とかが漏れてくるのを待っている」なんて人も
いるんじゃないかなぁと。

「うわなんかそれもいやな奴だな。」

 あまりお友達にはなりたくないタイプですね。

「んでもよぉ、理由がどうあれヤバイ訳だよな。
 なんか対策って取れない物なのか?」

 対策ですか・・・プロバイダー側でデータの出入り口を
堰き止めてしまうなんて対策や、企業の場合パソコンの
監視を行う事で一応対策はしているのですが、いかんせん
完全ではありませんね。

「でもよ〜、やられた側はたまったもんじゃねぇぞ。」

 そうですね。ここまでいろんな所で情報漏れが起こっている
せいで、特に消費者に対しては「漏れちゃいましたゴメン」
以外には特に被害者に対して何の手当ても無い、って現状は
さすがにまずいと思います。

「・・・そうか、やられたらどんだけイヤか
 実感してもらえばいいんじゃねぇか。」

 またなにかよからぬ事、考えてませんか!?

「バカやろう逆だ逆。罰則規定というか漏らしちゃったやつへの
 ペナルティとして『あんたの情報もWinnyに大公開』だよ。」

・・・はい?

「例えばおまえが情報漏らしたとする。それに対する罰則は、
 お前の恥ずかしい過去などいろいろ赤裸々につづった内容を
 公開するんだよ。個人情報なんてのは言うに及ばず、
 お前さん自身が忘れてるような内容まで事細かにつらつらと」

 そ、それはさすがに・・・

「文章だけじゃなくて人によっては持っている写真や映像付きで
 学生時代の間抜けな武勇伝からつきあったやつのリストから
 人には言えない趣味があるとか、全部まとめて大公開。」

 いや私そんな趣味ないですけど、

「そうだっけ!?まぁいいや、企業が対象なら財務状況から
 取引先、開発している新製品の情報から誰と誰が不倫してます
 なんて情報まで赤裸々に大公開。」

 ものすごおぉぉぉく、嫌です。それは。

「だろぉ?そんな事されるくらいならみんなさすがに
 なんとかしないと、って思うだろ。我ながらいい案だと
 思うぜ。」

 そんな情報誰が調べるか、それ以前にそんなの公開したら
その本人以外にも迷惑かかりすぎでしょうとか、もうつっこみ
どころ多すぎて疲れてきます。

「多少きついのは承知だよ。良薬も口には苦いがもう一杯、
 って言うじゃね〜か。」

 言いません、聞いた事ありません、可及的速やかに却下です。

「ところでよう、なんで『うぃに〜』なんて
 いまひとつしまらねぇ名前なんだ?」

 さぁ? 作者に聞いてみるしかないと思いますが・・・

「いっそ『うぃん!(Win!)』なんて名前にしとけば少しは
 しまりありそうだろ。それなら情報漏れも少なくなるんじゃねぇか、
 ん、どうだ?」

 いやどうだ、と言われましても・・・

「いけねこれだと任天堂のゲーム機にひっかかるかも知れねぇな。
 任天堂を敵に回すのはまずい。というよりマイクロソフトに
 もろかぶりじゃねぇか。こりゃまずすぎる。う〜む、とすると・・・
 ってボケッとしてねぇでお前も考えろよバカやろう。」

 知りませんそんな話わたし関係ありませんから。


 あ、あたま痛い・・・

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うつ病の原始人


 会社で「大声を出そう」みたいな内容が書かれたものが
掲示されていた。

・成功する人は声が大きい

・声を出せば元気になり、活力も出る

 そう思う点が無い訳では無い。私もたまに車に載っている
時に「のぐもくみにゃぐわ〜〜〜〜〜〜んっ!!!(意味不明)」
なんて叫ぶ事がある。

#いわゆる「ダメな人」である。

 ただ、会社の掲示で気になるのはこれを他人に勧めている点だ。

 さらにこんな事もかかれていた。原始人はきっと野山を
大声張り上げ駆け回っていた。きっと彼らにはうつ病や
ノイローゼなど無縁だっただろう、と。

 そもそも本当にうつ病やノイローゼといった精神的な病気は
原始人にとって無縁だったか、は私は知らない。でも、それだから
といって「体と心にいろいろと溜め込んでいるから」現代人は
うつ病にかかる、なんて簡単な理論でも無いように思う。


 たまにこういった「朝礼時に大声で」なんて会社はマスコミにも
取り上げられる。うまくいっているから取り上げられるのだが、
経営が傾いてきた時に「大声を出す」事との因果関係について
触れられる事は見かけない。

 大声を出す事の効果なんて数字ではわからない。
ならそれでも良い。だったら「気分的な物だから出来なければ
やらなくてももちろん良い。でもやると気分良いから
気が向いたらやってみてくれ。」程度の指導にどうして
こういった会社はしないのだろうか。

 この会社はそんな会社だ、いやなら別を探せ、という。
だったら正直「体育会系のノリの朝礼」なんてのを企業情報に
是非追加して欲しい。

 転職考えているとふとそんな事を思います(ぉぃ。

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次のゲーム

リンク: ゲームは、10年周期で変化する~E3の縮小と、DSの大ヒットが意味するもの (日経ビジネス オンライン)

 DSのヒットが意味する物はなにか?

 ごく個人的な予想なのですが、ゲームはコンピュータとの
「インターフェース」という側面が強くなるのかなぁ、と思うのです。

 すごく大げさな言い方をすれば「ゲームが人とコンピュータの
インターフェースの革新の旗手となる」なんて。


 DVDのメニューを操作した事がありますでしょうか?
どういう理由からなのか知らないのですが、DVDのメニューは
本来パソコンや家電にあまり詳しくない人でも操作できるように
作って当然・・・だと思うのですが、実際は

・今一緩慢な反応

・メニュー構造や指示の方法が統一されていない

・メニュー操作のたびに映像が流れるなど無駄な装飾

・現在の状態が一目でわからない

 といった感じにとても親切とはいえない印象をもっています。
でも、『DVDが観たい』ただそれだけなのです。なのになんで
こんなに不自由なのか。

 DVDはひとつの例えですが、これだけコンピュータが生活に
関わるようになってきた現在でも、まだまだ改善の余地がある
分野はたくさんあるのではないでしょうか。


 一方のDS。例えば料理を作るためのソフト。と言ってもあれは
本来のゲーム的な要素(娯楽や遊戯的な物)はそれほどありません。
でもなぜ受けるのか。なぜDSで無いとダメだったのか。
というよりゲーム機で無いとダメなのか?

 きっとゲーム機でなくても良かったのでしょう。
でも、ゲーム機が(厳密にはニンテンドーDSが)持ついろんな
入力手段と親しみのある操作方法、なにより『とっつきやすさ』
が必要だったのではないか、と思うのです。


 もちろん今のゲームはマニュアルを読まないと動く事すら
ままならない物もあります。でも大抵はマニュアルなんて
読まなくてもゲームができる事を前提にして作ります。

 ボタン押して反応がずれるゲームなんて酷評されるのか
おちですし、複数のボタン、DSの場合は画面のタッチや
音声といったいろいろな操作方法を柔軟に取り入れる。
画面の表示も常に状況がわかるようにしたり、操作できる
項目はなにかわかりやすくするようにつとめる。

 そんな難しく考えなくても文字をまだまだ勉強中の
小学生が何の不自由も無くつかっている。たぶんこれだけでも
説明としては十分なのかもしれません。


 「ユビキタス」がどうこう、なんていうまでも無く
まず間違いなくコンピュータはどんどん生活に入ってくる
でしょう。でもそうなったとしても操作が本当にキーボードと
マウスだけで良いのか。「アイコンをダブルクリック」なんて
事をするのは本当に必要なのか。

 きっとそんな「どこでもコンピュータ」が必要になって
来た時には、その都度いろんな操作ができる今のゲームの
「インターフェース」が必要になってくるのではないか。
ゲームはもちろん娯楽の場所にも依然いるでしょうが、
活躍の場所がもっといろいろな場所に移っていくのでは
ないか。


 そんな気がするのです。


 ゲームをするようにコンピュータを使い、点数が出るように
結果がはじき出される。誰でも操作できそうに思えるし、
なにより触ってみたいと思わせる。

 料理なんて手がふさがっていて当然。字の書き順はペンで
書くのがどう見たって自然。今のパソコンの操作方法は
それはそれで便利な面もありますが、机に向かうだけが
コンピューターとの向き合い方じゃないし、いろいろと
習わないと操作できないなんて一部の人のためのものであって
欲しくない。

 私が個人的に理想としてる『スタートレック』の世界の
『コンピュータ』との接し方(話し掛ければ希望する答えを
提示してくれる)とはちょっと違ってしまいますが、
そんな形でコンピュータと接していく未来も案外と
悪くないんじゃないか。

 そんな事を思います。それにこれならコンピュータ産業で
日本が復権できる下地も十分ですし。がんばれ日本。


・・・でも、ゲームしているのか仕事しているのか
わかりにくくなっても困るかぁ(困惑)。

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