コンピュータはもっと親切になって良い
ぺけぺけぺけ~っと文書作成。さて保存して終了終了、っと。
ファイル c:\temp\example.txt の内容は変更されています。
変更を保存しますか?
はい(Y) いいえ(N) キャンセル
出てきたダイアログを見て思う。
これってずいぶん不親切ではないだろうか?
『変更を保存しますか?』ってのはちょっと文章として
違和感を感じる。せめて『変更したファイルを保存しますか?』、
もう少し言えば『変更した内容を c:\temp\example.txt に
上書きして保存しますか?』くらい言っても良いのではないか。
ちょっと省略しすぎじゃないだろうか。
選択肢として出てきたボタンにも違和感を感じる。
『はい(Y)』はまぁ良いだろう。保存しますか?=>ハイ保存します
なら問題は無い。『いいえ(Y)』は少し不親切だ。保存しない事は
『いいえ』という答えから理解できるが、その後どうなって
しまうのかがこれだけだとわからない。この場合は
『変更した内容を破棄して終了する』のだから、せめて
『保存せず終了』くらい書いても良いと思う。
『キャンセル』は一番ダメだ。これじゃ何を『キャンセル』
するのか全くわからない。実際には『保存と終了動作を
キャンセルして編集作業に戻る』なのだが、何の予備知識も
無い人間がこのダイアログだけを見てどうやってそれを
推察しろというのだろうか。これもせめて『やっぱりやめる』
とか『保存をキャンセル』とか、もう少し工夫の余地が
あるだろう。
コンピュータはずいぶん世の中に浸透している。だから
このダイアログの言わんとしている事を当然のこととして
理解している人も多いだろう。ただ、このような『お約束』
を前提にしていろいろな物を作ってしまうと事前に知っている
事をソフトを作る側もソフトを使う側も前提にしているので
自分が触った事が無い、知識が無い物は全く扱う事が出来ない
事になってしまいかねない。
それはあまりにもったいない。
この手の改善はめちゃめちゃ地味な上に評価される事は
ほとんど無いだろうと思う。でも、それでもやらないと
いつのまにかいくらソフトを提供しても『知らないから
使わない』『使い方わからない』と言われてまともに
ソフトを使ってくれなくなってしまうのではないか。
それはソフトを使う立場の人はもちろん、ソフトを作り、
提供する立場の人にとっても不幸な事だと思います。
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